みなさんこんにちは!
長雨の晴れ間にのぞく青空に、夏の始まりを感じる季節になりました。中央公園のあじさいの色も深みをましています。
6月2日(日)に博物館でやってみよう「紋(もん)切りで遊ぼう」を行いました。ご参加いただいた皆さまありがとうございました。当日の様子をご紹介します。
「紋」とは何か知っていますか?テレビの時代げきで旗や武士の着物にえがいてあるかたち。和菓子屋さんやそば屋さんののれん、神社やお寺にも似たようなかたちがあるのを見たことがあると思います。ようく見ると私たちの生活のあちこちに日本のふるいかたち「紋」は生きています。みなさんの家にもそれぞれの家のかたち,家紋(かもん)があるかもしれせん。
紋切りとは様々な色の紙を折って、型に合わせて切ってひらくと思いがけないステキな模様ができあがることを楽しむ遊びです。江戸時代から庶民の間で親しまれてきました。もともとは家紋を切っていたものが、次第に自由なかたちを考えるようになりました。ではみなさんもチャレンジしてみましょう。はじめに色紙を2枚選びます。紙を折って、型紙と一緒に切り抜いていきます。どれにしようかな。
慎重(しんちょう)に切って開いてみると・・・
ステキな模様があらわれました!
何のかたちかわかったかな?
ぜひ図書館などで紋切りについて調べていただき、他のかたちにも挑戦していただければと思います。もちろん自然や生活の中で見つけた自分だけのかたちを作ってみても楽しいと思います。古くからある日本の文化に興味を持って頂ければ幸いです。改めて雨の日の中、参加していただいた皆様ありがとうございました。
次回の博物館でやってみよう!は、6月30日の日曜日、14時から「手ぬぐいでミニ巾着をつくろう」を行います。
こちらは予約不要の体験となっております。みなさまのお越しをお待ちしております。
教育広報課 解説員 佐藤 相子
6月1日 観察会『たんぼ物語① ~土の観察と田植え~』
雨空の隙間をつくように晴天に恵まれ、宇都宮大学農学部附属農場で、40名の参加者を集めて観察会が開催されました。
講師は宇都宮大学農学部の平井先生、早川先生、そして当館自然課の吉田学芸員です。
前半は農場の管理エリアで土層の観察。観察地に向かいます。
管理エリアに入る前には石灰で靴底の消毒をします。
地層観察の露頭
吉田学芸員から鹿沼軽石層や表土についての説明。
ここでは実際に土を手に取ってその感触を確かめます。
みんな興味深そうに土や地層を観察しています。
黒ボクと呼ばれる表土は、動植物が土に働きかけて少しずつ作ったもの。
1cmの厚さの表土が作られるのに、少なくとも100年くらいかかるとのこと。
後半は場所をかえて実験田へ。
ここでは田んぼごとに肥料の種類や量を変えて長年稲の生育を継続研究しているところです。
今回の観察会では田植え体験を取り入れました。
裸足になって田んぼの土の感触を確かめながら、みんなで並んで苗を植えました。
この苗は8月24日に予定している観察会『たんぼ物語②』の頃には大きく成長していることでしょう。
みなさんこんにちは。最近は暑い日が続きます。お体に気を付けてお過ごしください。
5月25日(土)に博物館でやってみよう「まゆ玉でコガネムシをつくろう」を行いました。
その様子を一部紹介します。
まずはじめに材料を選びます。今回は黒、緑、紫、茶、赤(オレンジ)の5色を用意しました。
みなさんはどの色を選びますか?
材料を持って着席!作り方を見ながら作ります。
羽と胸、頭を張り付けて目を描いて足を整えて完成!
上手にできたかな?
完成するとこのようになります。(黒)
ご参加いただいた皆さまありがとうございました。
次回の博物館でやってみようは6月2日(日)「紋切りで遊ぼう」です。
こちらは予約不要です。ご参加お待ちしております。
教育広報課 解説員
現在開催中の企画展「第138回 メジャーもマイナーも大公開!とちぎ江戸絵画(アート)の底力~珠玉の上野記念館コレクション~」は5月31日(金)に入館者数が1万人となりました。
おめでとうございます!記念すべき1万人目の来館者は、東京都練馬区よりお越しの神田幸人様・千栄子様ご夫婦でした。前日は喜連川に宿泊され、観光先をネットで探された際に当館を選んでいただいたとのことでした!ありがとうございます。
琴寄行雄館長より記念品が贈呈されました。「他人事だと思っていました、ただ驚いています!」と率直なご感想を頂きました(^^)/ 雨の中、ご来館いただきありがとうございました!
今回の記念品は、本展示の図録1冊、招待券の他に、博物館レストラン昼食券、企画展オリジナルブレンドコーヒー〈名花ブレンド〉ドリップパック2個、文星芸術大学陶芸研究室オリジナル 恐竜のお皿 1枚 以上です!盛りだくさんですね~。展示図録やオリジナルブレンドコーヒー、恐竜のお皿はミュージアムショップで販売しています!
本日のランチは、博物館レストランとのことでしたので、早速記念品をお使いいただけますね!
博物館レストランでは、期間限定「おいC定食」も食べられますので気になる方は是非食べに行ってみてください!先日わたしも食べましたが、とてもおいしかったです!
そして最後に記念写真をパチリ(^^♪
みーたんと一緒に記念撮影をしました。ゆっくり展示をご覧になって下さい、またのご来館をお待ちしています。
本展は、6月2日(日)まで第Ⅰ期を開催中です。6月8日(土)からはⅡ期が始まります。今回は、なんと!Ⅰ期とⅡ期で展示作品が総入れ替えとなります!まだⅠ期をご覧になっていない方はお急ぎください~お見逃しなく‼
既にご覧になられた方も、Ⅱ期を楽しみにお待ちください。第Ⅱ期のご来館の際に【Ⅰ期の半券】をご提示頂くと、オリジナル缶バッジをプレゼントいたします。
展示開催期間
Ⅰ期:4月27(土)から6月2(日)まで / Ⅱ期:6月8日(土)から7月15日(日)まで
今後のイベント予定
学芸員とっておき講座 「名品ズラリ!はなやか上野記念館コレクション」
講師:筒井志穂(当館学芸員)6月16日(日)13:30~15:00 会場:当館講堂
学芸員による展示解説
6月22日(土)14:00~15:00 会場:当館展示室2 ※館内を観覧するので、観覧料が必要です。
まだまだ盛り上がってまいります!皆さまのご来館をお待ちしています(^^)/
人文課(中山)
企画展の第Ⅰ期も残すところ1週間となりました!
皆様のおかげで来館者数ももうすぐ1万人に届こうかというところ...(5月25日現在なんと9213人!)
たくさんのご来館誠にありがとうございます!
さて本日は第Ⅰ期の注目作品3点をご紹介します♪
☆辰年生まれ大注目!宇都宮生まれ狩野派絵師の技
No.Ⅰ-3 狩野梅春貞信 「龍梅図」 上野記念館
今回の企画展でぜひ覚えていただきたいのが、狩野梅春貞信という絵師。
実はこの人、宇都宮出身の狩野派の絵師なのです!
狩野派とは室町時代から江戸時代まで400年にわたって活躍した専門の画家集団のことです。
狩野家はいくつもの家に分かれますが、梅春貞信はその中の深川水場狩野家という家を継ぎ、幕府からの注文を受けました。
さて、「龍梅図」では勇ましく天へと昇る龍と梅の花、さらに滝が描かれています。
飛び散った墨がさらに龍の勢いを強調するかのようです。
今年は辰年なので、辰年生まれの方は必見です。
☆お殿様だけどプロ級の腕前
NoⅠ-11 戸田忠翰 「芭蕉に小禽図」 享和3年(1803)上野記念館
江戸時代、絵を描くのはプロの絵師たちだけではありません。
お殿様たちも教養のひとつとして絵を描きました。
宇都宮藩主の戸田忠翰は当時流行していた南蘋派の技法を学び、鮮やかな色づかいと繊細な描写が魅力的な作品をのこしました。
その腕前はもはやプロ級! お殿様とて侮ることはできません...
「芭蕉と小禽図」では、雪が降りつもる芭蕉と桃色の薔薇、小鳥が描かれています。
芭蕉の葉に積もる雪は、なんと墨を塗らず、その部分だけ絹の地色のみで表現されているのです。
さらに雪の表現の違いにも注目。芭蕉の葉に積もった雪はどさっと大胆に、薔薇や下草の雪は輪郭に沿うように薄く積もっています。その対比もおもしろいものです。
岩の上で鳴いている小鳥ちゃんの羽毛やくちばし、足先は緻密に描かれており、忠翰の技量の高さがうかがえます。
(かわいい...♡)
☆また行きたい...松島の思い出をたどりながら
NoⅠ-21 高久靄厓 「陸陽松島真景図」上野記念館
コロナが明けた今年のゴールデンウィークはご家族で遠出をされたという方も多いのではないでしょうか。
日本三景のひとつ、松島に行かれたという方もいるかもしれません。
古くから景勝地として親しまれた松島ですが、栃木にも松島に魅了された絵師がいました。
その名も高久靄厓。
那須塩原市の生まれで、江戸に出て重鎮・谷文晁のもとで絵を学び、有力な弟子として後世高く評価されました。
実は靄厓は文政2年(1819)に仙台を訪れていますが、この作品はそのときに描かれたものではありません。
松島から帰った2年後、文政4年に茂木で描かれているのです。
そのため実際の景色を写したものというよりは、靄厓の心の中にある思い出の風景が描かれていると考えられます。
実は担当学芸員も昨年松島へ行き、遊覧船ツアーに参加しました!(運転で疲れすぎていて半分寝ていましたが...^^;
景色よし、グルメよしで、とってもおすすめの観光地です!
この3つの作品をはじめ、第Ⅰ期の作品が見られるのは、6月2日まで。
残りわずかとなっておりますので、ぜひお早めに足をお運びください。
さらに第Ⅰ期のチケットの半券をお持ちいただくと、オリジナル缶バッジをプレゼント!! こちらもぜひお楽しみに
(人文課・筒井)
みなさんこんにちは!まだ5月なのに日差しが夏のように暑くなってきました。
中央公園で新緑を楽しんだあとは是非博物館にもお越しください。
5月19日県博デーにキッズツアー「そういえばこどもの日ってなに?」を行いました。
その様子を紹介します。
今回はキッズ展示「端午の節句ー鎧ー」の前でお話をしました。
5月5日はこどもの日。端午の節句ともいいます。子どもの健康や幸せを願う行事です。
みなさんは5月上旬にどんなことをしましたか?集まっていただいた皆さんにお聞きしたところ、
五月飾りをかざったり、こいのぼりをあげたり、かしわもちを食べたり、しょうぶ湯に入られたかたもいました。
なぜこどもの日はこんなことをするのでしょうか。
諸説ありますが、大昔中国から伝わってきた端午の節句と、日本に昔からあったこどもの健康を願う行事が混ざって定着したのが今のこどもの日と言われています。
中国から伝わってきた端午の節句には魔除けの風習がありました。
旧暦の5月上旬は、今だと梅雨の時期。
季節の変わり目で急に変化する気温に具合が悪くなる人が多くなり、流行り病が広がりやすかったため、5月は縁起の悪い月とされていました。
そこで、香りのいい植物は悪いものを遠ざけると考えられていたため、しょうぶやよもぎなどを摘んできて家の軒先に飾りました。
植物に魔よけの願いを込めるのは日本でも広がり、日本独自の和菓子であるかしわもちを作ったり、香りのいいしょうぶをお風呂にいれるようになりました。
しょうぶは、「勝負」「尚武」といった武道を重んじる言葉と音が同じなので、武士の家で行われていたこどもの健康を願う行事にも利用されるようになります。
ちなみに紫色の綺麗な花がみられるのはアヤメ科のハナショウブですが、香りが良くてお風呂にいれるのはサトイモ科のしょうぶです。
ふたつは似ていますが違う植物なんですね。
そしてかしわもちのかしわは新しい芽が出るまで古い葉が落ちないことから子孫繁栄の縁起物とされています。
次第にこどもの健康を願う行事は武士の家だけでなく一般人にも広がっていきました。
旧暦5月は田植えの時期なので田の神様にお願いをするために柱を立てて、笹の葉をかざります。
これが中国から伝わったこいのぼりの伝説と合わさって今の形になったと言われています。
中国には鯉が滝を登って龍になった伝説があるのでこどもが立派なおとなになりますようにという出世の願い、
鯉は生命力の強い魚なので子どもが丈夫に育ちますようにという健康の願いが込められるようになりました。
はじめは真鯉だけでしたが、緋鯉、子鯉と増えていき仲の良い家族を表すようになりました。
端午の節句は中国から伝わった文化と、日本にもともとあった文化が混ざり今の形になっていったんですね。今後も私たちの生活にあわせて形を変えていくかもしれません。
さまざまな願いを込めた5月は季節の節目、みなさん風邪などひかれぬようお気を付けください。
参加してくださった皆さま、本日はありがとうございました。
次回のキッズツアーは6月16日「フンチュウって、なーんだ」です。
皆さまのお越しをお待ちしております。
教育広報課 解説員
2024年5月11日(土)、中央公園と共催でナスヒオウギアヤメの鑑賞会を行いました。
11時~と14時半~の2回で、72名のご参加をいただきました。
ナスヒオウギアヤメは栃木県にゆかりのあるアヤメの仲間です。
栃木県那須町で昭和37(1962)年に発見され、昭和天皇がご研究されました。
那須から皇居に移植・栽培されていたものが、「栃木県民の鑑賞に供してほしい」という陛下の思いから、平成16(2004)年に宮内庁から栃木県に贈られた7株のうち、2株が中央公園に移植されました。
中央公園では、その2株から株分けをして殖やしています。
上の写真には、「ナスヒオウギアヤメ」と「アヤメ」が写っていますよ。
こちらが「アヤメ」
花びら(内花被片)が大きく立ち上がっています。
こちらが「ナスヒオウギアヤメ」
花びら(内花被片)が小さいです。
天気も良く、たくさんの花が咲いていて鑑賞会日和でした。
花をご覧になりたい場合は、あと一週間くらいです。お早めに中央公園の日本庭園へお越しください。
博物館でも展示が盛りだくさん!
・企画展「メジャーにマイナーも大公開!
とちぎ江戸絵画(アート)の底力~珠玉の上野記念館コレクション~」
・テーマ展「″ちらし″も積もれば(宝の!)山となる~引札が彩る下野の正月~」
・テーマ展「令和6年度巡回展 栃木の遺跡」
・テーマ展「世界の!栃木の!!コガネムシ~カブトムシだってなかまだよ~」
ぜひ、足をお運びください。
(自然課 猪狩)