2007年05月06日
真岡市民合唱団による、組曲「最後の遣唐僧『円仁』」演奏
5月6日は円仁展開催記念コンサート、組曲「最後の遣唐僧『円仁』」の演奏会を、博物館の講堂で開催しました。この日はすごい雨になってしまい、事前申込は定員いっぱいだったのに、少し空席が見え残念でした。
「最後の遣唐僧『円仁』」は、円仁が当時最新の仏法を求めて中国で巡礼をしたおよそ10年間の日記、『入唐求法巡礼行記(ニットウグホウジュンレイコウキ)』に基づいて作られた、ミュージカル「円仁」の合唱の部分だけを取り出して構成された組曲です。
10年もの円仁の情熱と苦難に満ちた足跡を、およそ1時間の合唱で体験していただけるという、分かりやすくそして迫力のある大変すばらしい演奏でした。私は以前真岡市の公民館でご公演されたときや、リハーサルなどで何度かお聞きしているのですが、いつも「たくさんの生命の上に私がいる」というフレーズのところで感動しています。メロディーがまたすてきなんです。
真岡市民合唱団のみなさんは、『円仁』の組曲を円仁展の会期に合わせて歌うことには大きな意味があると、演奏会に際して終始大変にご協力をいただき、この場をお借りしまして感謝申し上げます。
なおこの演奏会の模様はNHK宇都宮放送局が収録しており、5月23日・24日の2日間にわたってNHK―FM「とちぎ6時です!」(午後6~7時)内で放送される予定ですので、そちらもお楽しみに。(学芸部 入江)
*演奏中に写真を撮ることができなかったので、終わってからのロビー風景です。当時の中国をイメージした本格的な衣装を身につけられて、それだけでもみごたえがありました。
*円仁役のバリトン・寺門道之さんです。本業はお医者さんらしいです。おもしろい人でした。
*蘭役のソプラノ・速水久美子さんです。円仁の日記にはほとんど女性の記述がなく、「蘭」というのはミュージカル用に設定された円仁を慕う女性の役です。少しロマンス仕立てになっていました。
投稿者 : 人文課 | カテゴリー : 特別企画展「慈覚大師 円仁とその名宝」