観察会「スミレをさがそう!」は中止になってしまいましたが・・・

4月15日(土)に予定されていた観察会「スミレをさがそう!」は、あいにくの雨で中止となりました。仕方がないことですが、やはり残念...

予定していた観察会はこんな感じ。

集合場所の駐車場で、アスファルトの割れ目や車止めの影のワカシュウスミレやコスミレ(葉のみ)の観察からスタート。

多気山不動尊の山門まで、道路わきの斜面を観察。
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タチツボスミレがたくさん咲いています。
ここで、タチツボスミレの薄い紫色の花、横に長いハート形の葉を覚えましょう。
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↑タチツボスミレ
タチツボスミレに目が慣れてくると、「少し花が白いかな?」と白花のタチツボスミレ「オトメスミレ」が見つかります。
ほかにも、花のおわったアオイスミレやエイザンスミレの葉、ニョイスミレ、ウラシマソウ、ニリンソウ、ムラサキケマン、キランソウなどいろいろ見ることができたことでしょう。

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山中に入りました。足元を見ながら歩いていると落ち葉やシダ、チゴユリに交じってフモトスミレやマキノスミレが見つかります。花が小さいので、見逃さないように。

御殿平とよばれる多気山山頂近くの広場。筑波山やスカイツリーも見えることがある展望広場です。
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ここでは、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、マルバタチツボスミレを見比べます。

ニオイタチツボスミレ
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覚えてきたタチツボスミレと比べてどうですか?花の色が濃くて、花弁に丸みがあります。葉は縦長で葉先は尖りません。その名のとおり良い香りがします。

こちらはマルバタチツボスミレ。
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タチツボスミレとニオイタチツボスミレの雑種です。花の色はタチツボスミレ似ですが、花弁は丸みがあってニオイタチツボスミレ似。

やっとタチツボスミレとニオイタチツボスミレを覚えたところで雑種。混乱してきますね。

個体差も大きくて、花の色には幅があって見分けの決め手にはなりませんし、「花柄に毛がないものが典型とされるが、毛のあるものも多い」なんて説明もあったりして、初心者を翻弄します。
これが自然の面白いところ!図鑑と見比べては、「あーでもない、こーでもない」とスミレの世界を楽しんでいただく予定でした。

博物館で予定されている次の観察会は、磯の観察会です。キャンセル待ちも出ている人気の観察会、天候に恵まれますように!
           
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現在、開催中!
テーマ展「地中に生えるキノコ~トリュフとその仲間たち~」
テーマ展「栃木県版レッドリストが新しくなりました!~絶滅のおそれのある生きものと地形・地質~」

4月29日(土)から始まります!
企画展「甲殻類ワールド~エビ、カニ、フジツボ、ダンゴムシ、ミジンコ&カブトエビ~」
テーマ展「みやびなる和様の美」

みなさまのご来館をお待ちしております。            (自然課 猪狩)