「木の葉の化石調べ」観察会

日時:平成28514日(土曜日)午前10時~12

場所:栃木県那須塩原市中塩原 木の葉化石園

担当:栃木県立博物館 自然課古生物担当

「木の葉の化石しらべ」の観察会が木の葉化石園で行われ、過ごしやすい好天の中、午前10時には組のご家族、計12名の皆さんが集合されました。初めに、今回の担当者から時程と安全上の注意点などの説明がありました。

その後、少し離れた要害公園へ全員で車で移動し、最初に塩原湖成層の観察を行いました。

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 [バウムクーヘン状に見える塩原湖成層の説明を熱心に聞く参加者の皆さん]

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[平行に堆積している層と、その下の波打っている層とを比較し説明しています]

再び化石園に戻り、多数の植物化石が産出する湖成層の露頭を見学しました。

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[木の葉化石園園内にある湖成層の観察をしています]

次に、いよいよ化石を取りだす作業に入りました。10センチ角で厚さ6~7センチ程度の石を各自数個渡され、作業中の注意点などの説明を聞いた後、各自で小型のハンマーを用いて丁寧に割っていきました。

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[化石発掘体験の注意と正しい方法を解説しています]

小学生はもちろん、小さなお子さん達でも、少し作業をすると大体のコツを飲み込み、木の葉化石を発掘することができました。

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[化石の発掘には大人も子供も熱中します]

各グループとも、木の葉化石を中心に、いくつもの化石を取り出すことができました。中には珍しい昆虫の化石を発見した方もおられ、お子さん方も化石採集の面白さに目覚めたようでした。

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[ある家族の今日の収穫、様々な木の葉化石が見えます]

最後に、化石園の建物内の展示物を見学し、いろいろな説明を聞いて、さらに幅広い知識を得ることができたようです。取り出した化石は、皆さんが丁寧に包んで持ち帰られました。

今日の観察会をきっかけにして、サイエンスの面白さに目覚めたり、地質学・古生物学に多少とも興味や関心を深めたりする方が増えましたら、素晴らしいことだと思います。

                          (栃木県立博物館学芸嘱託員  浅羽 宏 記)