モリアオガエル観察会が行われました

 じめじめした天気が続く6月中旬、観察会当日(6月16日)の東荒川ダム公園もムシムシした雨の日。これは・・・絶好のカエル日和!!

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観察会の下見の段階で


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メスを待つモリアオガエルのオスを複数発見!!また、モリアオガエルの卵塊もたくさん見つかりました。中にはこんな水路わきの草むらに産んであるものも。


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見た目はソフトボール大のきめ細かな泡の塊。この中には300~400個の卵が入っていて、約1週間でオタマジャクシが泡の中で生まれます。生まれたオタマジャクシは泡の中で雨を待ち、雨で崩れる泡とともに下にある池や水たまりに落ちるそうです。


そろそろ、観察会が始まるという時間になっても雨の勢いはおさまりません。お客さんは来てくれるだろうかと少し不安でしたが、27名の方にお集まりいただきました!!


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観察会が始まるとさっそく発見しました。
アカハライモリです。


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捕まえて手に持つと体を丸めて、臭いにおいを出します。
におい嗅いでみますか?


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匂いを嗅いだ皆さん顔をしかめていました。しかし、いい匂いかもという方も!?
アカハライモリが体を丸めて匂いを出すのは敵から身を守るため・・・いい匂いなんて言われたら困ってしまいます!

さて、池の近くに来るとカカカ・・・カカカ・・・というモリアオガエルの鳴き声が目立ってきました。ちょっと辺りを注意深く探してみると


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芝生の上に見つけました。モリアオガエルのオスです。私だけではなく、あちらこちらで見つけたという声が上がっていました。
足元に、木の上に、水の中にと、本当にたくさんのモリアオガエルを見ることができました。
中には卵を持ったお腹の大きなメスや卵を産み終わってお腹がたるみぎみのメスも見ることができました。メスはオスより2回りくらい大きいので、見ていて迫力がありました。
そして、モリアオガエルの木の上での産卵シーンも観察することができました!!

実は、観察会の開始から雨が降り続けていたため、早めに切り上げたい方もいらっしゃるのでは、と40分位経ったところで帰れるように一区切り入れましたが・・・なんと全員、観察会最後までお付き合いいただきました!スタッフ一同、感無量です!
今回の観察会ではモリアオガエルをはじめ、アカハライモリ、シュレーゲルアオガエル、カジカガエル、ツチガエル、ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、トウキョウダルマガエル、ニホンアマガエルとなんと9種の両生類を見ることができました。


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このように1種類ずつタッパに入れて観察して、種類ごとの特徴が実物を見て良くわかりました。
激しい雨の中でしたが本当に盛りだくさんの観察会となりました。参加して下さった皆様ありがとうございました。

さて、今年の夏は企画展「野の自然・やまの自然 ―平野部丘陵部総合調査から―」が開催されます。【会期:7月20日(土)~9月16日(月)】
身近だからこそ知ってほしい!とちぎの自然の見どころをたっぷり紹介します。
毎週日曜日には、研究員が自分の担当分野の解説をするリレー講座も開催されます。
8月11日は「田んぼのカエル」。カエル好きの方はぜひ御参加下さい。

(自然課 渡部)