観察会「カエルとサンショウウオの夕べ」が行われました。

今年も両生類の観察会の季節がやってきました!!
当日、宇都宮はちょっと風が涼しいけれども良い天気。(4月27日)
観察会がある沼ッ原湿原に近づくとちょっと雲がかかってきて、道路もぬれている様子。
雨がふって湿気があると両生類たちは元気に活動します。
スタッフ一同これは楽しみだと期待が高まります。しかし・・・

4月27日冬景色の沼ッ原

なんということでしょう!!山の上の湿原は未だ冬景色。そして、ものすごい風!!
10数年間この場所で観察会を行ってきましたが、こんなことは初めてです。
「それって逆に貴重な機会じゃないですか!こんな中でも彼ら(両生類)が活動するのか興味があります」
スタッフからそんな声が上がります。
そんな声に背中を押され、風が少しおさまったところで観察会の下見を始めました。
車の外に出てみると、風がなければ思ったほど寒くはありませんでした。
そして、湿原についてさっそく見つけました。

クロサンショウウオの卵のう

水まんじゅうのようなクロサンショウウオの卵のうです。
湿原全体をぐるっと探したところ、クロサンショウウオの卵のうは例年の同じ時期よりだいぶ少ないとのことでした。
ということは・・・まだ、卵を産んでないメスがたくさんいる!!今日こんな寒い中でも繁殖に来るサンショウウオを見られそうです!
あとは、風がもう少し弱くなるのを祈るだけでした。

そして、6時30分観察会が無事スタートしました。寒い中20名の方に参加いただきました!!

観察会開始

観察会風景

湿地内の木道を進んで、中間地点にさしかかったとき

クロサンショウウオのオス

出ました!!クロサンショウウオです。
水温1.8℃。冷たい水の中でも元気に動いていました。
この写真の個体はオス。特徴は平べったい頭と太い前足。
オスはメスが卵を産みに来るまで一定の場所で何日も待ち続けます。
そのため、卵を産む時にだけやってくるメスより出会う機会が多いそうです。
そう言われると、ぜひメスを見てみたいなんて思っていると・・・。
メスです!運が良いです!1匹だけでなく2匹、3匹と現れました。
逃げられてしまって写真はないのですが、メスの特徴は大きなお腹、細い前足、オスより小さく丸みを帯びた頭、そしてなんとなく優しい顔立ち。ころころしていて可愛いかったです。
そんなラッキーもあり、観察会は無事に終了しました。10数年の中で初の雪の中の観察会、
スタッフにとっても忘れられない1日になりました。

さて、両生類の夜の観察会これで終わりではありません。6月15日(土曜日)19時~
塩谷町の東荒川ダム公園で「モリアオガエルの観察会」が行われます。
興味がある方は是非、ご参加ください。


(自然課:渡部)