博物館でやってみよう「探検!縄文時代」を行いました

みなさんこんにちは。

最近も寒い日が続きますね。お体に気を付けてください。

1月14日日曜日、栃木県立博物館で博物館でやってみよう「探検!縄文時代」を行いました。

その様子を一部紹介します。

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まずはじめに本日行うことを説明しました。面白そうな体験はあるかな?

次に展示室へ行って縄文時代について解説をしました。

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縄文時代の人はどのようなものを使っていたのか、何を食べていたのか、どのような家に住んでいたのかを解説しました。

縄文時代より前の旧石器時代の人々は獲物を追って移動する生活をしていました。土器の出現により食べられるものが増えたため、人々は定住生活を始めたとされています。土器は縄文時代を代表する道具の一つとなっています。縄文時代の土器の特徴として模様や形を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。実は模様や形は地域や年代によって大きく異なります。縄文時代という名前からわかるように縄の模様がついる土器、反対に縄の模様がついていない土器、動物や人などのモチーフが付いている土器...などとても多くの種類の縄文土器が存在します。是非よく見てください。

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また、展示室を移動しまして2月4日まで開催のテーマ展「巡回展 栃木の遺跡」の「袋状土坑」(ふくろじょうどこう)について解説を行いました。

袋状土坑とは入口が狭くなっていて、下の方が広くなっている穴のことを指します。この袋状土坑では食べ物(植物系)を貯めるために掘られました。穴に保存?と思う方もいるのではないでしょうか。実はこの袋状土坑では温度や湿度が一定に保たれるため、保存には適した環境となるのです。冷蔵庫などの家電製品が無い時代にはこういった保存方法もあったのですね。

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続きまして縄文時代に関連した資料を触る体験をしました。

縄文時代には鉄が無かったため生活の道具は石や木などで作られました。左の写真の真ん中のあたりにある石は黒曜石です。全国に多くの黒曜石の産地があります。栃木県では高原山が産地となっています。黒曜石は交易で使われることが多く、別の地域の黒曜石が見つかることもあります。高原山の黒曜石は関東地方から東北地方の南部で見つかることがあります。

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触り心地はどうかな?どの毛皮が服にできそうかな?

ツキノワグマの隣にある毛皮はカモシカの毛皮です。カモシカは栃木県の県獣で国の特別天然記念物にも指定されている動物です。カモシカという名前からシカの仲間と思われることが多いですが、実はウシの仲間です。角が生え変わらなかったり、オスメスどちらにも角が生えたりするなど異なる点は多くあります。

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最後に火おこし体験と編布衣装体験を行いました。

今回火おこしで使った道具は舞ぎり式という種類です。この舞ぎり式は縄文時代より新しい時代の火おこしです。実際に縄文時代に使われたのはキリモミ式や弓キリ式といわれる方法です。

現代の火おこしに比べたらもっともっと大変な作業ですが、縄文時代の火おこしと比べると簡単に火をおこすことができます。

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あんぎん衣装は上からかぶり腰のあたりで紐を縛るという簡単なものです。当時寒かった場合は上に毛皮を着用しました。

気分は縄文時代?!

改めましてご参加いただいきありがとうございました。


次回の「博物館でやってみよう」は、1月28日開催の、「古墳ブローチをつくろう」です。

予約制ではありませんので、どなた様でもご参加できます。お楽しみに!

解説員 塩澤 相子