キッズ・ツアー「4月なのに!?5月飾りのはなし」をおこないました。

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みなさんこんにちは!

4月17日(日曜日)の県博デーに、とちぎけんぱくキッズ・ツアーを行いました。

とちぎけんぱくキッズ・ツアーは普段の定時解説とは違った、

お子様向けの解説です。

たくさんのご来館、キッズ・ツアーへのご参加ありがとうございます。


さて、今回のキッズ・ツアーは『4月なのに!?5月飾りのはなし』ということで、5月5日の子どもの日について、そして5月飾りのおはなしをしました。

え?気が早い?

実は5月飾りを飾りだすのは4月下旬あたりなんです。(※もっとはやいおうちもあります)今回のキッズツアーの日にちは4月17日なので、もう飾り始めているおうちもあるかと思います。

そもそもなんで飾るのかな?5月飾りにはどんな思いが込められているんだろう?

子どもの日を迎える前に、子どもの日、端午の節句について少し知っていただければと思います。

 

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今回は季節替わり展示のまえでお話しさせていただきました。

子どもの日=男の子の日というイメージがございます。

ですが5月5日は昔から子どもの日だったわけではございません。

なんの日だったのかな。

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子どもの日は古くから端午の節句といいます。

端午の節句はどういう意味かというと

端(月の初め)

午(ご=五、または午の日)

節句(季節の変わり目)

を意味しています。

 

端午の節句のような年中行事は人々の願いから生まれるものが多いです。

大昔日本、5月は田植えの時期にあたりました。そして季節の変わり目で今の6月のような気候でした。

『おいしいお米が育ちますように』 『季節の変わり目で体調を崩さないように』

という願いで端午の節句は生まれ、厄除けのためにショウブ(左側)という植物を飾りました。

独特なにおいで悪いことを追い出そうとしたんですね。どんなにおいなのかな?

見つけたらぜひにおいを確かめてみてください。意外な香りですよ。

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魔除けとして飾られていたショウブですが、武家社会になり男の子の誕生を祝うようになると

『勝負』『尚武』の意味に通じる、ショウブの葉が剣先のように見えるというところから

縁起のいい植物として利用するようになりました。  

 

 

つづいて五月人形です。

今回のキッズツアーでは金太郎がモデルになっている人形を見ていただきました。

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五月人形はその他にも桃太郎や戦国武将をモデルに様々な人形がございます。

いずれの人形も生まれた男の子が丈夫でたくましく育ちますようにという願いが込められています。  

   

最後に鯉のぼりです。

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子供を中国の古くからの言い伝えで鯉が滝を登り、龍になったという伝説がございます。

それから鯉は立身出世(高い地位になり名声を得ること)の象徴とされています。

古くの日本は将軍に男の子が生まれるとのぼりを立てて子供の誕生を祝いました。

町民はその風習を少しまねて鯉を描いた紙ののぼりを飾りお祝いしたのがきっかけです。

 

そして場所を変えて展示室2に入っていただきました。

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鯉は雑食性で水草、貝類、甲殻類、小魚、魚卵、昆虫と口に入るものであれば比較的なんでも食べる淡水魚です。そして淡水魚のなかでも長生きで丈夫な生き物です。

このような特徴もあるので鯉のようにどんな場所でもたくましく生きていけますようにという想いも鯉のぼりには込められているのだそうです。

最後にみなさんにお家で作れる鯉のぼりの作り方をお配りしました。

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端午の節句は人々の想いから生まれ、五月飾りには子供たちに向けられた家族の願いがこめられています。こどもの日はただの休日ではなく是非見守ってくれているご家族に感謝し、楽しく過ごしていただければと思います。

 


 

"キッズ・ツアー"は、毎月第3日曜日の1330分から実施しています。

次回は515日(日曜日)「ぐるり☆犬めぐり」を行います。

また、第3日曜日は県博デー(博物館の日)として、キッズ・ツアーの他にも

たくさんのイベントを開催しています。

  

みなさまのご来館をお待ちしております。

  

(教育広報課 解説員 荒川)