観察会「カエルとサンショウウオの夕べ」が行われました。

やって来ました両生類たちの恋の季節!!
博物館の周りの田んぼでも田植えが始まり、少し前からカエルたちの大合唱が
聞こえるようになりました。

さて、今日の観察場所は、那須塩原の沼ッ原湿原。(5月5日)
カエルやサンショウウオは、暗くなってから元気に動くので、観察会は辺りが
暗くなってから始まります。


夜の沼ッ原


足元に注意しながら、駐車場からちょっとした山道を通って湿原に下りて行きます。
夜の山歩きをしたことがある方は、なかなかいないのではないでしょうか?
辺りが見えない分、ひょっとしたら・・・自分のすぐ近くに動物がいるかも!?
といったドキドキ感があります。

湿原に近づくにつれて、カエルの鳴き声が聞こえてきました。
皆さん、立ち止まってその声に耳を澄ませると・・・
どうやら2種類のカエルの声が聞こえるようです。

フフフフフ・・・と女の人の笑い声に似ている高めの声と
クックックック・・・と一定のリズムで鳴いている低めの声。
いよいよ、湿原は目の前です。この声の主たちと出会うことができるのでしょうか。


観察会の様子


湿原に入って最初に出迎えてくれたのは、アカハライモリです。湿原に入る最初の木道の近くで沢山見られました。


アカハライモリ


写真には写っていませんが、その名の通り赤いおなかが特徴です。

そして、私たちが通る木道のすぐ近くに・・・大きなカエルが!?


アズマヒキガエル


この大きなアズマヒキガエルがクックックック・・・と鳴いていたカエルです。
こんな、大きくがっしりした体つきなのに・・・見た目よりずいぶんかわいい鳴き声に感じました。

さらに進むと、またまた見つけました!!


見つけた!


木道の下に先ほど見た、アカハライモリより少し大きく、平たく、表面がつるつるの生き物が。


クロサンショウウオ


クロサンショウウです!


枝を抱くクロサンショウウオ


上の写真のようにオスが水中の枝に抱きついて、メスを待っている姿も観察できました。


木道の最後の辺りで、フフフフフ・・・というもうひとつの鳴き声の主ヤマアカガエルにも出会うことが出来ました。
残念ながら、彼らは素早く逃げてしまうので写真を撮ることは出来ませんでした。

最後に今回、出会った生き物たちの性別はオスが多かった。それは、なぜか?担当の林が説明しました。
「メスは自分が卵を産みたいときに水辺(産卵場所)に出てくるだけだけど、オスはメスを待って、何日も出てくる。それで、一晩当りではオスの方がメスよりもたくさん観察できる。」
とのこと。運が良ければ、田んぼなど、身近な水辺でも現れたメスをめぐってオスたちが戦う姿を観察できるかも・・・。

さて、両生類の夜の観察会これで終わりではありません。6月16日(土)19:00~
塩谷町の東荒川ダム公園で「モリアオガエルの観察会」が行われます。
興味がある方は是非、ご参加ください。

この夏は企画展「とちぎのカエルとサンショウウオ」を開催しますお楽しみに!

                                                           

                                                  (自然課:渡部)